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「ドイツー!」
今日も俺は、彼の処に走る。
飛び付いてもちゃんと支えてくれる、大好きな彼の処に。
「とぅっ!」
「…っ、イタリア!」
「えへへー」
「全く…なんなんだお前は…」
「こんにちは、イタリアさん」
「やっほー日本!」
今日はいつもより思い切り。
助走をつけて飛び付いたから、ドイツの体は大きく揺らいだ。
でも倒れないように必死に踏ん張っていて、さっすがドイツ!とか思ったら、日本がドイツの前に立っていた。
そっか、おれとドイツが倒れ込んだら日本つぶれちゃうよね!
「ドイツ、格好良い!ひゅーひゅー!」
「…繋がりが見えんぞ」
「…イタリアくん、もしかして助走つけました?」
「うん!よくわかったねー日本」
「「…………」」
種類の違う沈黙を貰ってしまいました隊長。
ドイツはもう、呆れ返ってますーって顔で。
日本はくすくす笑いながら。
なんだろう、日本の笑顔って嬉しいなぁ、あまりにもきれいに笑うから。
「ねーねーサッカーやろうよー」
「さんにんじゃやりにくいですよ」
「たまには俺じゃなくて日本とやったらどうだ?」
「…私とイタリアくんじゃ体格が違って…」
「ああ…」
「それかおやつ食べたいなー」
「じゃあ私作りますよ。簡単なものなら作れますし。ドイツさん、台所をお借りしても構いませんか?」
「構わないが」
「おふたりがサッカーをやっている間にできると思います。あ、でも材料とか…」
「ああ、キッチンにあるものを使って貰って構わない」
「でしたらお借りしますね」
日本の作る料理は美味しいから、きっとお菓子も美味しいんだろうなぁ。
楽しみだなぁ。
「ねードイツーサッカーやろうよー」
「わかった、わかったから引っ張るな」
こうしてずっと、皆で笑えたら良いんだけどな。
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