++++++++++++++++++++
どくりどくりと、血が。
じゃらりじゃらりと、鎖が。
音をたてる。
「ぅ、ぐ…っげほ、」
「よく耐えるな、獄寺隼人」
「…っるせ、ぇ…」
「そう言う口の訊き方はよしておけ」
ひうんひうんと、鞭が。
びくりびくりと、背が。
反るようにしなる。
「ぅ、あぁぁぁ…ッ!」
成人とは言えまだ若い肌が紅く色付いていく、その色。
何本も走ったうちの幾つかは切れて、ぱたぱたと深紅の血液を流している、その様子。
苦しげに顔を歪めてかたかたと震えながら必死に耐える、その姿。
ファミリーを、自らのボスを守ろうと必死になっているその行動に――酷く欲情する。
「良い色だと思うだろう?」
「…っ死、ね…」
「まだ元気そうだな」
じゃらり、と首につけた革のベルトから伸びる鎖を掴む。
ぐい、と顔を近くに持ってくる。
ぎらり、と。
まだ力を失わない、力強く光る目を。
間近に、見る。
「良い目だ」
「――…っひ、ァァ゛…ッ!?」
背中に幾筋も付けた傷跡を抉って血を流させれば、痛みと驚愕に目を大きく見開いて声にならない掠れた声を絞り出す。
その声に煽られて、濡れた指をぬるりと滑らせた。
「ゃ、め…」
「止めないさ」
ぎちぎちと狭苦しい場所を暴く快感。
ぞくぞくとしたその感覚に顔が緩む。
「ぐぁ、ぁ…ひぐっぅぅ…ッ!」
元々指が濡れていた所為で楽に挿入はできた。
それでも初めて受け入れるからだろう締め付けかたをしてきて。
「キツいな…食い千切られそうだ」
「ぁ、あ゛…っうぐ、ひ」
「安心しろ、ほぐすくらいはしてやるから」
狭い入口に指を差し込んで固まった筋肉をほぐそうとする。
それでも痛みで緊張したそこは侵入を拒み、無理矢理増やした指の所為で切れて血が滲む。
「っひ、ぃ…た、」
この、血と汗の混じった匂いにくらくらする。
「ぁ、っ…ン!?」
「感じるのか?」
「ゃ…やめ、ぅあっ」
反応しかけた個所に触れれば、ひくんと内部が動く。
絶望と快楽に僅かに染まった顔色。
これから墜ち始める、その間際の、持ち堪えようとする表情。
「…ふ」
「うぁ、ひゃぅ…っ」
背中の傷跡を舌でなぞれば、腕の力がぬけたのかがくりと頭が落ちる。
腰ばかり持ち上げられて高い位置にあり、まるで誘っているようだ。
拒絶を示しながらも弛んできた場所はひくひくと紅く、ぬらぬらと緋い。
「まだ硬いな…クスリでも挿入てやれば弛むか?」
「ぅ…ぐ、…っそヤロ…ぉ、」
「やれやれ」
ぬぷ、と指を広げながら抜き出す。
緩くひくりと痙攣する箇所に自身を押し込んだ。
「ぁ…あ、うぁぁぁぁぁ゛っ!」
「…っく…キツいな…」
「ぃ、…やめ、ぁ、ぅぐ、」
指の何本か程度では矢張り無理だったらしい。
円滑剤もなく血液だけを頼りに侵入はしたが、狭くキツく締め付ける内壁には閉口して止まる。
「おい、少しは弛めてくれよ」
「…っい、ぁ…ぅく、」
痛みのせいで意識が朦朧としているのか。
見開いた目からは涙が零れ、ふるふると睫毛を震わせている。
「うぁ、ふ…」
「…鞭ばかりは駄目か」
進めることができない以上は仕方がない。
そう思ってずるりと引き抜いた。
「…ぅ、ん…っ」
瞬間、びくりと肩が震えたが、気にせず引出の中からチューブを取り出す。
「たまには飴も与えてやる」
チューブの4分の1程を埋め込んで勢いよく中に流し込む。
胎内を逆流していくのが分かるのか、びくんと身体を震わせ信じられないとでも言うように俺を仰ぎ見る。
その動きが、その表情が、嗜虐心を煽ることを知らないように。
「やっ…抜、けぇ…っ」
「抜いて良いのか?」
身を捩って手を伸ばしてきたので、チューブの残りをぐっと注ぎ込んで抜く。
途端、指先をびくんとわななかせた。
「ぁ…あ、ふ、」
「流石即効性…効くのが速いな」
「なん…ぁ、つ…」
「ナカが熱いだろ?」
媚薬混じりのローションは効きがよく、身体に熱を溜め込む。
軽く触れるだけで敏感に反応して、頬が上気し瞳が潤む。
快楽に墜ちた顔。
「熱いな」
「…ふ、ぅ」
もう一度指を入れてやれば、とろとろに溶けて二本三本とすんなり飲み込む。
内壁を軽く引っ掻いてやるとびくびくと脚を震わせる。
必死になって声を押さえても、快楽に負けそうになっている身体には酷だろう。
「ぁ…あ、つい…ッ、」
じゅく、と淫猥な音を響かせながら先程とは打って変わってスムーズに飲み込んでゆく。
多少キツいが、その締め付けも征服感に拍車を掛ける。
「わかるか?お前のナカが俺に絡み付いてきてる」
「…ひ、ぁ」
汗と血に濡れた肌はしっとりと吸い付き。
引き抜けば赤い秘肉が露出して、奥まで入れば甘い声があがる。
ひくひくと涙を零す先端を軽く弄ってやれば呆気なく白濁を吐き出した。
ローションが泡立って水音を発て、内股を伝って滴り落ちる。
「エロいな」
「るせ、…ッひゃ、あ、ァ、」
「そそるよ」
「んっ…あ、あぁ――…ッ!」
最奥、に。
搾り取るような締め付けに叩き付けるように吐き出すと。
見開いた目からはたはたと涙の粒を零して、緩く痙攣しながら、灰髪の青年は意識を手放した。
+++++++++
なんかもう書いてるうちにぐだぐだになっちゃったから強制終了ってことで!
γさん書けてよかったです!
さささーにあげる!
PR