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君が側にいないと落ち着かない。
君が側にいると集中できない。
そんなこと、ねぇ。
俺に言われても困っちゃいますよ、雲雀さん。
さらさらと鉛筆を走らせる音。
ぱらりと書類を捲る音。
合間に、カップがソーサーに当たる軽い音。
静か。
一定の間隔で繰り返される音は眠気を誘う。
うとうと、
うとうと、
うと、
「――ふ」
いけない。
眠ってた?
どのくらい?
窓は柔らかな光に溢れている。
雲雀さんも、ちゃんと―
「…っひ、ばりさん!?」
応接室の立派な机に雲雀さんは座っていなくて。
代わりに、俺の座っているふかふかしたソファの隣り。
息が掛かる程近く。
「どうかしたの、綱吉」
そこに、雲雀さんが座っていた。
君が側にいないと落ち着かない。
君が側にいると集中できない。
なんて。
言わないで。
だって。
俺も。
俺も、同じ。
貴方が側にいないと落ち着かないし、貴方が側にいると集中できないんです。
どうしてなんて聞くまでもないけれど、敢えて言うなら。
それは俺が、貴方に恋をしてるから。
…雲雀さんも、そうですよね?
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