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「んん…ふ、」
ちゅ、ちゅ、ちゅ。
何度も何度も、軽い感じでキスを繰り返される。
あー、スーさん酔ってるのかなぁ。
「んっ、ね、スーさ、」
「…、なじょした?」
「っは…、んー…酔ってます?」
「いんや」
「そーかなぁ…」
ちゅ、ちゅ、ちゅ。
下唇を緩く食まれて、スーさんのキスは移動して行く。
はなのあたまほっぺたおでこめのはしみみたぶ。
「ちょっ…ねぇスーさん、くすぐったいよ」
スーさんのゆったりした息とか小さな笑い声(てゆうか、笑ってる気配)、それに髪の毛がくすぐってきてこそばゆい。
「あ、スーさん眼鏡あたる…」
「んぉ」
ちゅ。
これはまぶた。
ふっと離れてくれたので眼鏡を取ってみる。
途端にぎゅっとスーさんが怖い顔をしたけど、目の悪いひとがこうなるのはしょうがないよね。
恐いけどね。
「ぅおー…スーさんの眼鏡、度がキツいね…」
「ん。貸しとげ」
「はい」
離れたところから覗いただけでスーさんの眼鏡はくらくらする程。
眼鏡取ったらスーさんってこんな風に見えてるのかなぁ…そりゃあしわも寄るよなぁ。
返した眼鏡はきちんとたたまれて机の上。
「………ん、」
ちゅ、ちゅ、ちゅ。
当たってふわんと溶けるキスは雪みたいだ。
スーさんは顔とか怖いし無口だし何考えてるかさっぱりわかんない。
わかんないけど優しいんだよなぁ。
ぺろりと舐められて反射的に唇を開ける、ぬるり。
スーさんのくちびるって結構柔らかいよなぁ。意外に。
あったかいし。
じわじわぼやける思考の片隅でとりとめもなくそんなことを思っていた。
「っは、ふ」
「フィン」
「…んぁ、い?」
「メリークリスマス」
「……メリー、クリスマス。スーさん」
吐息が僕ばっかり荒いのは不公平だよ、スーさん。
また軽いキスが降ってきてそれが首筋に移動するのを感じながら。
スーさんのごつごつした掌が脇腹をかすめていくのを感じながら。
僕は、プレゼントをどうしよう、なんて悩んでいたのだった。
(そうして何考えてるって聞かれるんだ)
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